私はいつでも恋したい 加山なつこ
結婚25年。娘も成人し平凡だが幸せな生活を送っていたなつこ。夫とも適度に仲は良く、特に不満も感じていなかった。
そんな時に娘の先輩、菅野と出会うなつこ。始めは何でもない関係だった。
ただ、菅野がなつこに一目惚れしてしまった。
禁断の関係、そうわかっていた菅野は純粋で控え目な青年だった。
そんな実直な姿になつこは青春を思い出してしまう。
「僕、なつこさんに本気で恋してますから…」
「もう…何言ってるの?」
「変な事言ってるのは、わかってます。なつこさんには旦那さんも結奈ちゃんもいるから…
叶わぬ恋ってのは、わかってますから…」
「…菅野君…」
「最後に…手、つないでいいですか?」
「え?…どうしよう…」
「これで…諦めますから…」
思わず手を握ってしまうなつこ。その瞬間、なつこの中に眠っていた、トキメキの心が目を覚ましてしまう。
何年も忘れていた恋心…。その気持ちが理性を壊し、禁断の関係へと発展する。